さぽろぐ

ビジネス  |札幌市中央区

ログインヘルプ


インフォメーション


QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
ヒット商品応援団
「人力経営」という本を書きました。ヒット商品の裏に潜んでいる「人」がテーマです。取材先はダスキン、エゴイスト、野の葡萄、叶匠寿庵、桑野造船の経営リーダー。ユニーク、常識はずれ、そこまでやるのか、とにかく面白い経営です。星雲社刊、735円、新書判。

2008年03月19日

ワンコイン商店街

ヒット商品応援団日記No249(毎週2回更新)  2008.3.19.

中国製冷凍ギョーザ中毒事件、原材料高による値上げ、更には円高・株安といった先行き不安にあって、当然の如く個人消費は落ち込む。昨年11月に、「価格価値化」(http://remodelnet.cocolog-nifty.com/remodelnet/2007/11/index.html)というテーマで次のように書いたことがあった。
「価値価格化というキーワードを私も使って来たが、これからは価格価値化ということも視野に入れなければならない時代になった。つまり、価格という壁を越えない限り、目指すべき価値に辿り着けないという意味である。どんなにこれはいいと思っても、価格という壁を越えないかぎり市場化できないという消費構造になりつつあるということだ。」
結論から言おう。とうとうそうした価格価値化の時代になった。

この半年間、メーカーも流通も価格を抑えることに知恵やアイディアを駆使してきた。カップ麺のように原材料アップ分をほぼそのまま価格に転嫁したり、ステルス値上げのように量を減らしたり、更にはパッケージ等をリニューアルして価格アップをはかるといった方法であった。価格をどう見せるか、伝え方の工夫が必要となってきた。これは私の持論であるが、まず商品単位を更に小さくし、より買いやすい単位にすることだ。その際、買いやすい価格単位を設定し、そうした小単位商品を集積し、よりインパクトあるものにしていく、その着眼の一つが「ワンコインマーケット」である。

ここで言うワンコインとは100円と500円であるが、その売り方手法の先駆けは周知の100円ショップのダイソーである。実はこうした通貨単位の売り方は既に江戸時代にもあった。江戸中期に四文銭が普及し、価格の多くが四の倍数になってくる。そうすると少しでも安く売ろうと通常二十文のところを一文引いて、十九文という今日の「198」といった値付けの店も出てくる。また、こうした十九文の延長線上に、「なんでも十九文」という今日のダイソーのような「十九文見世」も出てくる。いつの世も同じだと言ってしまえば終わりであるが、こうした発想が成果を得る構造化された時代となった。

ワンコインという発想を単なる通貨単位による売り場づくりに終わらせないアイディアも必要である。例えば、一皿100円、ワンパック100円、というだけでなく、100グラム100円、あるいは異なる商品2つ合わせて100円、最近のヒットである「一袋詰め込み自在100円」といった具合にプロモーション的発想してみることだ。少しエスカレートするが、「この日だけ」という限定で、全品100円といった売り方もある。こうしたワンコイン発想は物販だけでなく、勿論サービス業においても有効だ。1時間ワンコインとか一回ワンコインといった具合に。
従来「ワンコイン」はお試し、サンプリングという意味合いで発想されてきたが、最早ワンコイン商品やワンコイン売り場づくりはレギュラーとなり、ワンコイン商店街の時代を迎える。(続く)

あなたにおススメの記事


同じカテゴリー(新市場創造)の記事画像
2023年ヒット商品版付を読み解く 
マーケティングの旅(1) 「旅の始まり」後半  
マーケティングの旅(1) 「旅の始まり」前半
春雑感  
変化する家族観
常識という衣を脱ぐ
同じカテゴリー(新市場創造)の記事
 2023年ヒット商品版付を読み解く  (2023-12-23 13:34)
 マーケティングの旅(1) 「旅の始まり」後半   (2023-07-05 13:21)
 マーケティングの旅(1) 「旅の始まり」前半 (2023-07-02 14:15)
 春雑感   (2023-03-19 13:29)
 変化する家族観 (2023-02-26 13:23)
 常識という衣を脱ぐ (2023-01-28 12:57)

Posted by ヒット商品応援団 at 13:58│Comments(0)新市場創造
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
ワンコイン商店街
    コメント(0)