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ヒット商品応援団
「人力経営」という本を書きました。ヒット商品の裏に潜んでいる「人」がテーマです。取材先はダスキン、エゴイスト、野の葡萄、叶匠寿庵、桑野造船の経営リーダー。ユニーク、常識はずれ、そこまでやるのか、とにかく面白い経営です。星雲社刊、735円、新書判。

2007年06月10日

ライフスタイルバランス

ヒット商品応援団日記No174(毎週2回更新)  2007.6.10.

以前、マクドナルドのメガマックについて触れたことがあるが、第二弾としてメガてりやきバーガーを発売するという。また、2001年に撤退したバーガーキングが東京西新宿に再上陸し、ワッパーという大きなバーガーが人気となっている。特に、学生や若いサラリーマンに人気で「ガツン系」として注目が集まっている。価格も安く、しかもメガてりやきは903Kcal、ワッパーも単品だと670Kcalで挟むパティの枚数を多くすれば成人の一日の摂取カロリー1800Kcalにもなるという。従来の「お得」が価格だけであったのに対し、量におけるお得がガツン系として舞台へと上がって来た。既に昨年から、丼ブームがあったり、カツカレーやラーメンの特=得盛りが話題となっていたが、ここへきてガツン系に注目が集まっている。

今から十数年前、モノの欠乏時代を終え、豊かさと引き換えに高カロリー=成人病が押し寄せて来た。若い女性を中心に健康志向、ヘルシー、ダイエットなものへと一斉に変化してきた。粗食のすすめが言われ、プチ断食や寒天ダイエットがブームになり、一昨年にはダイエットを目的としたサプリメント依存症まで現れて来た。勿論、今なおこの傾向は続いてはいる。野菜ケーキには相変わらず多くの女性達が行列しており、商品選択の際には添加物の有無と共にカロリー表示は必ず見て購入している。
ガツン系VSヘルシー系のようにマスコミは報じているが、一種のヘルシー系へのリバウンドのようなものだ。確か数年前の米国での調査データであったと思うが、カロリーなど気にしないで好きなものを食べると回答した人は十数パーセント存在している。ある意味健康志向へのアンチマーケットとして見ていくことも必要である。その証ではないが、撤退し今回再上陸したバーガーキングは3年で50店舗を出店するという。ガツン系マーケットとはその程度の小さな市場規模ということだ。

時代の潮流を見ていく時に必要なことは、その商品や業態は一過性のブームであるかどうか、継続した価値潮流のものであるかどうかという視座である。例えば、いま「洋」に寄ってしまったライフスタイルから「和」のライフスタイルへの撚り戻しが進行している。地方の廃屋を改造し自給自足の生活をする人も出て来てはいるが、多くの人はウイークエンドリゾートとしての「田舎暮らし」である。この「和」への潮流も一つのライフスタイルバランスとして見ていく必要があるということだ。但し、この潮流は、ガツン系のような小さなものではないメガ潮流だということだ。
今回のガツン系への注目も、あまりにもヘルシー系へと寄り過ぎたことへのやじろべえのようなバランス作用として見ていくことが必要だ。(続く)

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Posted by ヒット商品応援団 at 13:47│Comments(0)新市場創造
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