さぽろぐ

ビジネス  |札幌市中央区

ログインヘルプ


インフォメーション


QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
ヒット商品応援団
「人力経営」という本を書きました。ヒット商品の裏に潜んでいる「人」がテーマです。取材先はダスキン、エゴイスト、野の葡萄、叶匠寿庵、桑野造船の経営リーダー。ユニーク、常識はずれ、そこまでやるのか、とにかく面白い経営です。星雲社刊、735円、新書判。

スポンサーリンク

上記の広告は、30日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by さぽろぐ運営事務局 at

2007年08月30日

劇場化社会の今

ヒット商品応援団日記No197(毎週2回更新)  2007.8.30.

劇場化社会という言葉が使われ一般化したのは「小泉劇場」からであるが、今から10年ほど前、ビジネス、特にマーケティングの世界で始まっていたキーワードである。情報の発信という視座に立つと、TVや新聞、雑誌といった旧来メディアばかりか、人も、街も、出来事も、勿論商品やショップもメディアになる情報化社会におけるキーワードだ。最近では2600万もの日本語ブログも同様である。ある意味、劇場型のブログもかなり多く見られるとうになって来た。
私は「人力経営」のカリスマ経営の章で書いたのだが、1990年代後半渋谷109を中心としたガングロ、ヤマンバといった社会現象が起こったのも、渋谷という街がスタイル表現の舞台、劇場になった最初の劇場化社会であったと考えている。

以降、情報は多様であるばかりか、過剰なまでに溢れている。つまり、情報を発信する多くのメディア同士の競争が激しくなり、舞台創り、シナリオ創り、演出も主人公もより激しくなっていく。こうした過剰情報の時代にあって、他と差別化するには
1、分かりやすく/情報洪水の時代は分かりやすさが一番である。パッと見てパッと分かることがまず重要となる。
2、興味深く/例えば、店頭を見て店内へと入ってみたくなる心理状況を踏まえる。
3、試せるように/興味を更に奥深くするためのお試しという体験、リアリティ。
4、体験できるように/期待したことの実現であり、次回へとより期待値が膨らむようにすることとなる。
これがサプライズ手法と呼んでいる原則である。

以前、このブログでサプライズは終焉したと書いたことがある。それは誰もがサプライズ的手法でこれでもかと勝手に情報を発信していることに、生活者は慣れ、学習し、一旦内に取り入れ、一呼吸置いてから反応するようになったという意味であった。しかし、劇場型の社会にいることに変わりはない。
ちょうど、安倍内閣の人心一新という人事によって支持率が少し上がったと、新聞各社は報じた。政治も劇場化しており、その支持率を上げた大きな理由の一つが舛添要一氏の厚労省大臣への登用であったという。参院選の結果を私なりに読んだ中で、まさに組織選挙による候補のほとんどは落選し、個人の生き方や考え方共感によって当選したと書いたが、今回の人事も舛添要一という個人への期待値によるものだと思っている。多くの人は感じていると思うが、小泉純一郎と舛添要一はどこか共通点があると。政治劇場も上記1〜3までは進行している。残るは4という体験=実感である。それがこれからどんな実感へと向かうか、舛添要一という個人への期待にかかっている。(続く)  


Posted by ヒット商品応援団 at 12:57Comments(0)新市場創造