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ヒット商品応援団
「人力経営」という本を書きました。ヒット商品の裏に潜んでいる「人」がテーマです。取材先はダスキン、エゴイスト、野の葡萄、叶匠寿庵、桑野造船の経営リーダー。ユニーク、常識はずれ、そこまでやるのか、とにかく面白い経営です。星雲社刊、735円、新書判。

2007年07月18日

五風十雨

 ヒット商品応援団日記No185(毎週2回更新)  2007.7.18.

台風4号が過ぎて良かったと思った16日午前10時過ぎ、東京に住む私のマンションが揺れ、地震を体感した。PCに向かっていたが、TVをつけたところ今回の新潟中越沖地震のテロップが流されていた。3年前の新潟中越地震の時もそうであったが、大きな地震は地を伝い230Km先の東京にもその揺れは感じる。更に、その後京都府沖の地震が1000Kmも離れた北海道や東北の太平洋沿岸まで揺れは伝わっている。当たり前と言えばそうであるが、大きなプレートの狭間の列島に住む日本人にとって自然は畏敬すべきものだと多くの人は実感したと思う。畏怖すべき自然との生活の中で、日本人は多くのこころの在り方を歴史に残して来た。沖縄で言えば台風もそうであるが、日常においても風は強く、その風にのって悪霊等悪いものがのってやってくる、その番人にあのお土産にもなっているシーサーがある。寺社の山門等にある仁王様が悪霊を入れまいと入り口で番をしてくれているのと同じである。

五風十雨(ごふう じゅうう)という言葉の意味は、五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る、という農作物には良い湿潤な気候、風土を表す言葉である。豊かな自然を育み、その恵みをいただくと同時に、また恐ろしい災害となる自然の力も受けざるをえないのが日本という国だ。日本の面積は地球上の陸地面積の約0.25%、過去記録されている地球上に起こったM6.0以上の地震の約20%が日本で起きているという。そして、年に数回必ず台風はやってくる。自然を前に、人為が及ばない世界であることを数千年前から続けてきたのが日本という国だ。呆然と半壊した家を前に、思い出という人生そのものである家を捨てざるを得ないお年寄りの表情は悲しい。

どんな調査をしても、約70%以上の日本人は無宗教だと答えている。米国のメガ・チャーチについて少し前に触れた事があったが、約80%の米国人が宗教を持っていると答えているが、極めて対照的である。というより、日本人は無宗教ではなくて、自然教と言った方が正確だ。キリスト教やイスラム教といった一神教という信仰心ではなく、人為が及ばない大いなるものへの信心と言った方がわかりやすい。
今東京では新しい商業施設のオープンやリニューアルが続いているが、地方の銘店、名品が続々と登場している。地方のパイロットショップも東国原知事現象にのって売上は順調だという。つまり、いかに知らない世界が多いかということとともに、いかに伝えてこなかったかということである。災害という自然ではない、豊かな自然がもたらしてくれた産物である。それをどう都市生活者に伝えていくか、どんな地域固有の自然文化物語を伝えていくかが、都市市場の開拓のポイントとなる。以前、公開した「伝え方革命」について再度添付しますのでご活用ください。(続く)


「人力経営」の一般書店でのお求めは紀伊国屋書店さんが力を入れていただいており全国22店で取り扱っています。http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/443410800X.html  


Posted by ヒット商品応援団 at 12:13Comments(0)新市場創造